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後藤明生 松崎元子 選【娘が選ぶ父の短編ベスト5】
¥1,650
季刊 アンソロジスト 2022 春 創刊号《娘が選ぶ父の短編ベスト5》より 作品リフィル6篇と選者松崎元子さんの解説を収録 【収録作品】 疑問符で終る話 道 夢かたり 宝船 しんとく問答(上) しんとく問答(下)
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「しんとく問答(上)」 後藤明生
¥330
ポケットアンソロジー 作品リフィル 「しんとく問答(上)」 後藤明生 本体価格:300円 判型:文庫判・スクラム製本(綴じなし) 「アンソロジスト 2022年 春 創刊号」松崎元子・選 娘が選ぶ父の短篇ベスト5 後藤明生 紹介作品 近畿大学文学部に教授として招聘され大阪に移住した著者が、地図を片手に大阪の街を探索する。目的地は八尾市高安の山畑(やまたけ)村。そこには謡曲の『弱法師』や説教節『しんとく丸』に描かれた伝承上の人物、俊徳丸が没したとされる鏡塚がある。地図とガイドブックを頼りに迷いながら鏡塚に向かう様や、そこでの出来事が、あみだくじのごとく語られる。大阪という未知の土地への尽きせぬ興味、探索する楽しみに満ちた一篇。(40頁・★5個)
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「しんとく問答(下)」 後藤明生
¥330
ポケットアンソロジー 作品リフィル 「しんとく問答(下)」 後藤明生 本体価格:300円 判型:文庫判・スクラム製本(綴じなし) 「アンソロジスト 2022年 春 創刊号」松崎元子・選 娘が選ぶ父の短篇ベスト5 後藤明生 紹介作品 近畿大学文学部に教授として招聘され大阪に移住した著者が、地図を片手に大阪の街を探索する。目的地は八尾市高安の山畑(やまたけ)村。そこには謡曲の『弱法師』や説教節『しんとく丸』に描かれた伝承上の人物、俊徳丸が没したとされる鏡塚がある。地図とガイドブックを頼りに迷いながら鏡塚に向かう様や、そこでの出来事が、あみだくじのごとく語られる。大阪という未知の土地への尽きせぬ興味、探索する楽しみに満ちた一篇。(20頁・★2.5個)
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「夢かたり」後藤明生
¥330
ポケットアンソロジー 作品リフィル 「夢かたり」 後藤明生 本体価格:300円 判型:文庫判・スクラム製本(綴じなし) 「アンソロジスト 2022年 春 創刊号」松崎元子・選 娘が選ぶ父の短篇ベスト5 後藤明生 紹介作品 夏目漱石の「夢十夜」について語るエッセイ風の叙述から、「漱石は『夢十夜』を四十一歳で書いた。わたしはいま四十二歳である。それがまことに残念でならない」という記述を経て、気がつくと読者は著者が少年時代を過ごした北朝鮮の永興という町の情景へと誘われる。遊び友だち、学校の様子、駄菓子屋のおばあさん、朝鮮そば屋のつゆが煮える匂い……後藤明生独特の「思考テレポーテーション」が存分に味わえる名篇。(28頁・★3.5個)
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「道」後藤明生
¥330
ポケットアンソロジー 作品リフィル 「道」 後藤明生 本体価格:300円 判型:文庫判・スクラム製本(綴じなし) 「アンソロジスト 2022年 春 創刊号」松崎元子・選 娘が選ぶ父の短篇ベスト5 後藤明生 紹介作品 著者がこよなく愛した軽井沢町追分の別荘で過ごす夏。仕事に集中するため、作家は家族に先がけてひとり別荘にやってきた。するとなぜか、家にいたる道には切り倒された大きな欅の木が横たわっている。ほとんど毎日訪ねてくる近所に住む花豆老人に、欅の木が切り倒されたわけを聞こうとするが……「歯茎を食べるような口の動かし方」をする地元の老人とのちぐはぐなやりとりを、軽井沢の風景のなかに軽妙な筆致で描く。(32頁・★4個)
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「宝船」後藤明生
¥330
ポケットアンソロジー 作品リフィル 「宝船」 後藤明生 本体価格:300円 判型:文庫判・スクラム製本(綴じなし) 「アンソロジスト 2022年 春 創刊号」松崎元子・選 娘が選ぶ父の短篇ベスト5 後藤明生 紹介作品 枕の下に敷いて寝ると良い初夢が見られるという〝宝船〟の話から、五年前に移り住んだマンションのゴミの分別について、貰ってきた飼い猫は執筆の合間合間に作家の関心を引きつける。そうして迎えた大晦日。宝船の封筒を開けた作家はワインを飲みながらテレビで映画を見続ける。そして明け方の五時近く、ふとんに入ってみたが……脱線に次ぐ脱線、どこに連れていかれるのやら、語りの快楽に酔いながら、読者は思わぬ着地点へ!(36頁・★4.5個)
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「疑問符で終る話」後藤明生
¥330
ポケットアンソロジー 作品リフィル 「疑問符で終る話」後藤明生 本体価格:300円 判型:文庫判・スクラム製本(綴じなし) 「アンソロジスト 2022年 春 創刊号」松崎元子・選 娘が選ぶ父の短篇ベスト5 後藤明生 紹介作品 「とにかく被害者にだけはならないことだ。(中略)そのためにはあのテレビ屋を、絶対に玄関で食い止めるべきだ」。時代は高度成長期。各家庭が白黒テレビからカラーテレビへと切り替えつつある頃。鉄筋コンクリート五階建ての団地の二階に住む小説家が、テレビの修理屋を相手に演ずるひとり相撲の様子を独特のユーモアを交えた語り口で伝える。特にテンポのいい夫婦のやりとりが、上質な漫才を聴いているようで楽しい。(48頁・★6個)